らっきーさーふぁー第3章

日々の暮らし、仕事、趣味など、好き勝手に綴るブログです。第3章は2013年10月1日開始!

またジブリ映画を観てきました。
20131207
「かぐや姫の物語」です。
高畑監督がどのように解釈し料理するのか、楽しみにして観ました。

私は、元国語教師で、高校や塾で古典を教えていました。
そういう人間の大半が、竹取物語を原文で、面白半分で読んだことがあります。
作者不明と言いつつ、作風から「紀貫之が作者だ」なんて思っていたら、原文で読んだ人間のほとんどがそう思っていて納得したり。
宮中文学がほとんどを占める時期の作品なのに、家族や恋愛を題材にした今風のストーリーであり、後半には月世界とか不死の薬なんていうSFの要素まで出てくるところに未来を感じてしまったり。
絵本のかぐや姫しか知らない人達と比べると、かなりマニア目線で観させていただきました。

結論としては、これぞジブリ映画、ですね。
良くも悪くも。
起承が長くて転結が突然すぎる展開が何とも。
かぐや姫も、芯が強くてたくましくて、でもはかない、そして美人…という、ジブリヒロインの典型。
古典マニアとしての共感はできないけど、ジブリ映画としてはよかったです。
2時間でよく仕上がっていたと思います。

絵がとてもきれいで、アニメというよりは絵画ですね。
CG技術を競う現代に対して非常に挑戦的です。
音楽も素晴らしいです。
キャストも、声優を使わず俳優さんを使っているとのことで心配はありましたが、みんなすごくハマっておられてびっくりしました。
主役の朝倉さんや、今は亡き地井さんの演技にしみじみしたのはもちろんですが、個人的に大変ハマっていたと思ったのは田畑智子さん!
あの人、女優よりも声優の方が向いているんじゃなかろうか。

さて、映画のコピーは「姫の犯した罪と罰」です。
原文には以下のように書かれています。

かぐや姫は罪を作りたまへりければ、かく賤しきおのれがもとに、しばしおはしつるなり。
罪の限り果てぬれば、かく迎ふるを、翁は泣き嘆く。
あたはぬことなり。はや返したてまつれ。


これを訳しますと
かぐや姫は月の都で罪を犯したのでその償いとして、こうも卑しいお前のもとに、しばし遣わされた。
その償いも果された、だからこうして迎えに来たのに、お前は泣き嘆く。
それは逆恨みであるから、早く姫をお返しするように。


これで「罰」の方は、地上で老夫婦に孝行をすることであるとわかりますが、「罪」については触れられていません。
触れられていないけど、その内容は「不倫」であるという説が最有力です。
ただ、この映画ではおそらく、罪は「地球に行きたいと思ったこと」じゃないかと。
罰は原作とほぼ同じでしょうがそれプラス「男を狂わす美しさを得たこと」ですかね。
美しいこと自体は素敵なことですが、それによって地球人の欲や俗物を知る羽目になったわけですから。

あんまり書くとネタバレになりそうです。
まあ、竹取物語そのものは、はるか昔からネタバレしています。
子供の頃に読んだ絵本、大学時代に読んだ原文、いずれにも共通するのはバッドエンド。
誰も幸せにならない、誰も救われない、とても悲しいお話なのです。

映画がバッドエンドか、ハッピーエンドか、それは各人の判断、ですね。
ただ、高畑監督はなかなかあざとくて意地悪だと思いました。
この映画を引退発表した宮崎監督が観たら、また長編を作りたくなるでしょう。
それに期待しましょう(笑)。
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